昔の愛聴曲を何年かおきに聴き直すのが効く理由
ひと月毎日かけた曲は、曲であることをやめてその月のしおりになります。通勤路、天気、そのとき誰と話していたかまで、すべてが最初の小節にくっつきます。この結びつきは、記憶がまだ新しいうちに曲を聴くのをやめたときにいちばん強くなります。さらに二年リピートし続けるとしおりはぼやけ、互いに無関係な百の日を指すようになります。
だから意図的な空白が効きます。曲をしまっておき、三年後にまた聴くと、その上に何も重ねられていないので元の季節が鮮明に戻ってきます。スーパーで流れた曲に不意打ちされたことのある人なら、この効果を知っています。コツはそれをわざとやることです。
いくつかの決まりがあれば確かなものになります。プレイリスト丸ごとではなく、一つの時期に一曲だけ封じてください。記憶を運ぶのはその一曲です。日付を書いておくこと。「2024年のいつか」ではあの感情は戻りませんが、特定の一週間なら戻ります。間隔は三年から十年の間で選びます。一年では驚くには早すぎ、二十年経つと同じ聴き方をしていないかもしれません。戻ってきたら一度聴き、何が戻ったかを書き留め、また封じてください。
曲ごとに半券一枚、そして戻る年
あの頃の曲は音楽を再生しません。今大切に聴いている曲のタイトルと歌手を自分で書き、最後に愛した日を残し、何年後にまた会うかを選びます。それだけです。その日が来ると、その曲は「帰ってきた曲」の欄に上がってきて待っています。
一覧は二つに分かれます。約束の年数が過ぎた曲は上の「帰ってきた曲」に、まだ待っている曲は下にあります。それぞれの半券には何年に戻るかが印のように押されています。また聴いたら、一度押すだけで今日から数え直せます。
半券の書き方
- 曲名と歌手を書きます。どちらも必須で、その二つで足ります。アルバムもジャケットもリンクも要りません。
- 「最後に愛した日」は今日で埋まっています。昔はまっていた曲なら、その頃の日付に変えてください。
- 何年後にまた会うかを選びます。1年・2年・3年・5年・10年から押すか、数字を直接入れます。選んだ値は次の曲の初期値になります。
- 「帰ってきた曲」に上がった半券をまた聴いたら、「また聴いた」を押します。最後に愛した日が今日に変わり、同じ年数だけまた封じられます。
- 半券を押して開けば、日付と年数はいつでも直せます。曲が増えたら、曲名か歌手で探します。
- もう置いておきたくない曲は、確認のうえ棚から外します。それ以外は何も勝手に消えません。
一日に十回聴くあの曲
今この曲を一日に十回も聴いていて、数か月後には別の曲に移っていると分かっているときに開きます。今タイトルと歌手を書いておけば、三年後のある日その曲が戻ってきて、今のこの季節も一緒に戻ってきます。
昔好きだった曲をふと思い出した日にも開きます。最後に愛した日をその頃にしておけば、どれだけ経ったかが半券にそのまま押されます。
データのある場所
ログインも、ストリーミングの連携も、支払い画面もなく、アドレスを開けばすぐ最初の一曲が入ります。ストアのアプリにあるような「ライブラリに100曲必要」という条件もありません。曲・日付・年数はこの端末だけに残り、アカウント同期もクラウドバックアップも共有リンクもありません。その代わり端末を替えたりブラウザのサイトデータを消すと一緒に消えるので、失いたくない一覧は別に控えておいてください。
曲は再生されますか?
いいえ。再生ボタンはなく、音源ファイルも扱わず、SpotifyやApple Musicのようなサービスにも接続しません。ここに残るのは、あなたが書いたタイトルと歌手と日付だけです。もう一度聴くのは、普段使っている方法でどうぞ。
何曲まで入れられますか?
制限はありません。10曲で止まることも、その先を有料で開くこともありません。年数も1年から50年まで自由に選べ、曲ごとに変えても構いません。
タブを閉じると消えますか?
いいえ。書いた瞬間に保存され、タブを閉じてもブラウザを閉じても残っています。保存ボタンもありません。N年は「また会う日」であって「消える日」ではないので、時間が経っても曲は消えません。
